2016年度第1回研究例会のご案内

Japan Association for Language and Law

Japan Association for Language and Law

2016年度第1回研究例会が以下の要領で開催されます。奮ってご参加ください。

日時:2016年6月5日(日)13:30~16:00(13:00受付開始)

場所:早稲田大学 8号館3階305会議室

http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html

スケジュール

13:00 受付開始

13:30~14:20 研究発表(1)(発表40分+Q&A10分)

発表者:田村 智子     (早稲田大学大学院国際コミュニケーション研究科 非常勤講師 非常勤講師)

タイトル:「米国における通訳を介した警察の事情聴取の伝聞問題:法的分析と言語学的実証分析」学位論文口頭報告(Harvard University, ALM Thesis in Legal Studies)

要旨:米国は長年通訳人を介した警察の事情聴取に代理法の雇用者責任の原理を用いた連邦証拠規則を適用し、通訳人は警察と被疑者の共同代理人ゆえ被疑者による伝聞主張は不可とし、70年代からは導管論も併用した判例を主流としてきた。本論文は両理論併用の論理矛盾を指摘、代理法借用は合衆国憲法修正第5条に抵触すると主張し、可視化で通訳人を検証可能な導管とすることは著作権法における翻訳とも一貫性があるとした。また可視化に加えtranscript及びcheck translationの不可欠性を実際の事情聴取録画の各参加者の視点から実証分析。一言語しか解さない刑事と被疑者が通訳の正確性・中立性を間接的に把握するにはいかに限界があるかを、刑事発話を起点とするやり取りcycleのパターン、Goffman(1981)ツールによる通訳人のrole shift、総発話数と発話・ポーズ時間の比較、被疑者・通訳人間の追加往復、さらに人称のfooting shiftから分析。裁判官及び陪審員が通訳の正確性及び中立性を検証するにはtranscript とcheck translationが不可欠である旨の実証を試みた。

14:40~15:30 研究発表(2)(発表40分+Q&A10分)

発表者:橋内 武(桃山学院大学) 首藤 佐智子(早稲田大学) 池邉 瑞和(早稲田大学)

タイトル:「ヘイトスピーチ規制法案の問題点を考える」

要旨:「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案の法学・言語学上の問題点を指摘し、研究会参加者とともに本法案についての議論を深めたいと考える。本法案については、歴史的・社会的背景や人種差別撤廃条約との比較から、以下の問題点が指摘できる。
(1) 本法案は、「本邦の域外にある国又は地域の出身者」に対する「不当な差別言動」を対象とし、その他のマイノリティーは除外されている。
(2) 「その出身者」や「その子孫」等、語義がぼかされており、解釈の幅に様々な揺れを生じさせる。
(3) 付帯事項を含め、条文全体として論旨の一貫性が保たれているか。
(4) 本法案が目的とする「基本的人権」の保護と、規制される「表現の自由」の優劣
(5) 理念法であり罰則規定が皆無であるが、人権擁護に実効性があるか。
(6) 具体的な「取組の推進」の内容は地方自治体に一任されているようにみえるが、立法府として期待する施策が必ずしも明らかでない。

15:30~16:00

連絡・報告事項など

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