法と言語学会の研究例会(2017年10月1日)

法と言語学会の研究例会の詳細が決まりましたので以下のようにご案内いたします。奮ってご参加ください。

日時:2017年10月1日(日)13:30~16:40(13:00受付開始)

場所:明治大学駿河台キャンパス リバティタワー1095教室
アクセス:http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html

スケジュール13:00 受付開始

13:30~14:20 研究発表(1)(発表40分+Q&A10分)
発表者:狩野 芳伸, 佐藤 健, Mi-Young Kim, Randy Goeble
所属: 静岡大学情報学部、国立情報学研究所、University of Alberta
タイトル:司法試験自動解答の国際コンペティションCOLIEEと法律文書の自然言語処理

要旨:
我々は、司法試験民法短答式の試験問題を自動解答する国際コンペティションタスク COLIEE(Competition for Legal Information Extraction and Entailment)を毎年、数年にわたり開催してきた。本発表ではこれまでの COLIEE の概要と、具体的な解答器システムの紹介を行う。そのうえで、新規の科学研究費プロジェクト 基盤研究(S)「裁判過程における人工知能による高次推論支援」について、自然言語処理部分を中心に課題と今後の展望を議論する。

14:35~15:25 研究発表(2)(発表40分+Q&A10分)
発表者:河原清志
所属:関西大学外国語学部
タイトル:翻訳としての日本国憲法―人権法・国際法および言語学・翻訳学からの検証
要旨:
多種多様な改憲論・護憲論が提案されるなか、その対象である日本国憲法そのもののテクスト解釈論を多角的に展開する必要性も高まっていると言える。そこで本発表では、法と言語学の土俵において、人権法・国際法および言語学・翻訳学を架橋する形で、日本国憲法をめぐる諸論点に関するこれまでの言説を分析する試みを行う。具体的には、翻訳プロセスをたどるためGHQ草案の原文(1946年2月13日)と仮訳、その後のいくつかの憲法修正案・改正草案と、同年11月3日公布の現行・日本国憲法およびその英語版を比較対照しつつ、既存の憲法解釈言説を分析する。本発表は初回の試みとして前文と第9条を主に扱う。

15:40~16:30 研究発表(3)(発表40分+Q&A10分)
発表者:田村 智子
所属: 国際基督教大学
タイトル: 米国における判例の歴史から紐解く事情聴取時における通訳人の法廷証言と伝聞排除の原則
要旨:
事情聴取における通訳の正確性・中立性をいかに担保・検証するか、は未だに解決法のない難問である。コモン・ロー諸国では古くから「伝聞排除」の原則を適用することで対処してきたため、米国では「通訳を介して得られた供述」の証拠能力の有無は、建国以来現在まで全ての判事が苦慮し続け、連邦最高裁も未だ答えを出せていない。その苦悩の歴史は「通訳」と「伝聞」という2つのキーワードが同一段落内にある判例が1850年代から2017年に至るまで、控訴審だけで連邦裁と各州の裁判所での合計が民事・刑事合わせて実に691件に上ることからも如実である。本発表では、その全ての判決に関し「通訳人が法廷で証言したか否か」、「証言の内容」、「資格・能力に関する証言」の3点と「伝聞として却下されたか」「非伝聞あるいは例外として証拠採用されたか」を調べた結果明らかになった判例法の歴史と変遷について述べる。今回使用した判例検索のデータベースLexisNexis の効率的かつ効果的な使用法についても述べたい。

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